初修外国語教育系
教育理念:異文化理解のために
「自由とは常に、違った考えを持つ人のための自由である」
1人のドイツ人が遺したこの言葉は、グローバル化と多様化が進む時代に生きる私たちに大切なヒントを与えてくれています。「違った考え」「違った文化」を理解する「自由な」まなざしは、多様性を認め、持続可能な世界を築いていくために不可欠なものである、と私たちは考えます。そしてそれは、世界の共通言語となりつつある英語以外の外国語を学び、その国の文化に触れるという経験によってこそ、身につけられるものでもあります。岡山大学初修外国語系では、大学以外ではなかなか得ることの出来ないその経験を、一人でも多くの学生に提供し、グローバルに活躍出来る人材の育成を目指します。
初修外国語の履修方法
岡山大学では、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、ロシア語、スペイン語、イタリ ア語の計7ヶ国語の授業を、以下のようなカリキュラムで展開しています。
初級・ベーシック(1年次配当)
初修外国語科目A群は、言語の基本的概要を週2 時間1 年で学習する標準的授業と、言語の総体と文化とをより深く、より徹底して週4時間1年で学ぶ「インテンシブ」の授業とが設けられており、どちらかを選んで履修することになります。標準授業は原則として全員が履修可能な時間帯で開かれていますが、「インテンシブ」はクラス数も開講時間帯も限られています。
初修外国語科目B群は、週1回の開講で、それぞれの語種の基礎を学んでいくことができます。A群との並行履修も可能です。
中級・ステップアップ(2年次配当、担当教員の許可があれば1年次でも履修可)
初級・ベーシックで学んだ知識のブラッシュアップとステップアップをめざして、読解、会話、作文など、バラエティに富む授業が用意されています。
これに加え、ドイツ語・フランス語では初級(会話)、中国語では上級の授業が開講され、学びの多様性が一段と高まっています。
評価基準
成績評価は、各語種が学期ごとに定める「学習目標(一般目標・個別目標)」を基準とし、達成度に応じて各教員が判断します(ただし、文法項目については使用教科書に応じて変更がある場合があります)。
初修外国語科目の紹介
ドイツ語 (初級Ⅰ/Ⅱ・中級)
ドイツ語は英語やオランダ語等と同じ、ゲルマン系の言語です。学習が進むと共に皆さんは、その英語等との親近性と、独自の奥深さ、そして微細で精密な造りの妙とを、体感していくことでしょう。そしてその先にあるのは、未だ人の心に大きな影響力を持つ、ドイツの豊かな文化に他ありません。
フランス語 (初級Ⅰ/Ⅱ・中級)
中世の長い期間をつうじてフランス語の単語が英語に流入したためにフランス語と英語には共通の単語が少なからずあります。ただ言語の系統とすればフランス語はイタリア語やスペイン語などとともにロマンス語系のグループに属しています。この系統の言語はその文法体系が互いに非常に似ているばかりか何より音の響きが魅力的です。そんなロマンス語系のフランス語にぜひふれてみてください。
中国語 (初級Ⅰ/Ⅱ・中級・上級)
漢字が共通なので簡単そうに見えますが、中国語学習の基本はまず発音です。母音・子音は日本語の約4倍もあり、声調(高低アクセント)の区別も厳格です。漢字を見てすぐ音が出るまで練習すると、その面白さが実感できるでしょう。
韓国語 (初級Ⅰ/Ⅱ・中級)
韓国語は日本語と類型的に最も近い言語です。語順や文法的なところが類似しているので、最初のハードルであるハングルの読み方と基本単語を覚えれば韓国語に親しみを感じると思います。
ロシア語 ・イタリア語・スペイン語 (ベーシック・ステップアップ)
Hは「エヌ」、Pは「エル」。一見奇妙なキリル文字が伝えてくれる言葉の響きはロシアの雄大な大地を連想させるもの。陽気な響きのイタリア語が伝えてくれるものは「歌ごころ」。同じラテンの言葉でもどこか陰影のあるスペイン語にはフラメンコやタンゴがお似合いです。
課外活動:語学カフェ
初修外国語系では、学習者同士、および学習者と各言語の母語話者の交流の場を提供する事を目的として、語学カフェを開催しています。詳細はLカフェのHPを参照して下さい。