初修外国語教育系
教育理念:異文化理解のために
「自由とは常に、違った考えを持つ人のための自由である」
1人のドイツ人が遺したこの言葉は、グローバル化と多様化が進む時代に生きる私たちに大切なヒントを与えてくれています。「違った考え」「違った文化」を理解する「自由な」まなざしは、多様性を認め、持続可能な世界を築いていくために不可欠なものである、と私たちは考えます。そしてそれは、世界の共通言語となりつつある英語以外の外国語を学び、その国の文化に触れるという経験によってこそ、身につけられるものでもあります。岡山大学初修外国語系では、大学以外ではなかなか得ることの出来ないその経験を、一人でも多くの学生に提供し、グローバルに活躍出来る人材の育成を目指します。
初修外国語の履修方法
岡山大学では、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、ロシア語、スペイン語、イタリ ア語の計7ヶ国語の授業を、以下のようなカリキュラムで展開しています。
●初修外国語A群(ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語)
A群では、1年生対象科目として、各言語の基本的な仕組みと使い方を1年間かけて段階的に学ぶ「初級Ⅰ・Ⅱ」のほか、「初級Ⅰ・Ⅱ」の内容を補完する「初級(会話)」等のオプション科目が用意されています。さらに、「初級」で学んだ知識・スキルのブラッシュアップを目指す「中級」、教室で学んだ言語を実地に使いながら現地での生活を体験できる2~3週間の「海外研修」、日本語を学ぶ中国・韓国の学生たちと協働してプロジェクトに取り組む「交流プログラム」(オンライン)等、多彩な授業がそろっています。
●初修外国語B群(ロシア語・スペイン語・イタリア語)
B群では、初学者(2年生以上も含む)を対象に、各言語の基本的な仕組みと使い方を学ぶ「ベーシック」が開講されています。A群「初級Ⅰ・Ⅱ」との並行履修も可能です。
評価基準
成績評価は、各語種が学期ごとに定める「学習目標(一般目標・個別目標)」を基準とし、達成度に応じて各教員が判断します(ただし、文法項目については使用教科書に応じて変更がある場合があります)。
初修外国語科目の紹介
ドイツ語 (初級Ⅰ/Ⅱ・初級(会話)・中級)
ドイツ語は、英語と同じゲルマン語系の言語です。英語とはいわば血を分けた兄弟のようなもの。学習が進むにつれて皆さんは、その英語との親近性とともに、ドイツ語独特の奥深さ、そして緻密で精巧な文のメカニズムの妙を体感していくことでしょう。まずはドイツ語ならではの硬質な響きのカッコよさを存分に堪能しながら、その先に広がるドイツ語圏の豊かな文化に触れてみましょう!
フランス語 (初級Ⅰ/Ⅱ・初級(会話)・中級)
中世の長い期間をつうじてフランス語の単語が英語に流入したために、フランス語と英語には共通の単語が少なからずあります。ただ言語の系統とすれば、フランス語はイタリア語やスペイン語等とともにロマンス語系のグループに属しています。この系統の言語はその文法体系が互いに非常によく似ているばかりか、何より音の響きが魅力的です。そんなロマンス語系のフランス語にぜひ触れてみてください。
中国語 (初級Ⅰ/Ⅱ・初級(会話)・中級)
中国語は世界で最も話者の多い言語であり、簡体字と呼ばれる簡略化された漢字と独特の発音が特徴です。多少字体は異なるものの、文字からある程度意味を推測できるということは、日本人が中国語を学ぶ上で大きな強みとなります。また、発音には「四声」と呼ばれる声調(高低のアクセント)があり、同じ音でも四声によって意味が変わる面白さがありますし、四声がもたらす抑揚はまるで歌っているかのよう。美しい中国語の響きと、数千年の歴史と文化を持つ中国語文化圏の世界を、一緒に楽しみましょう!。
韓国語 (初級Ⅰ/Ⅱ・中級)
韓国語は日本語と類型的にもっとも近い言語です。語順や文法的なところが類似しているので、最初のハードルであるハングルの読み方と基本単語を覚えれば、韓国語に親しみを感じることができると思います。
ロシア語 ・イタリア語・スペイン語 (ベーシック)
Hは「エヌ」、Pは「エル」。一見奇妙なキリル文字が伝えてくれる言葉の響きはロシアの雄大な大地を連想させるもの。陽気な響きのイタリア語が伝えてくれるものは「歌ごころ」。同じラテンの言葉でもどこか陰影のあるスペイン語にはフラメンコやタンゴがお似合いです。
課外活動:語学カフェ
初修外国語系では、学習者同士、および学習者と各言語の母語話者の交流の場を提供する事を目的として、語学カフェを開催しています。詳細はLカフェのHPを参照して下さい。